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【italki】ゼロ初級者へのレッスンはどのように進めていく?

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私のレッスンを受けてくれている学習者の中には、ひらがな・カタカナの読み書きが全くできないという「ゼロ初級」からスタートした学習者がいます。

最低限ひらがなとカタカナが読めれば、簡単な日本語を使って授業を進めていくこともできますが、文字が全くわからない学習者に対しては媒介語を通して授業を進めています。

ゼロ初級者に対するレッスンの方法は教師によってさまざまです。直接法で教える先生もいれば、媒介語を使って教える先生もいます。それは、教師が教えやすい方法、または学習者がどのようにしたらスムーズに日本語が習得できるかを考えながら、レッスン方法を決めたらいいと思います。

ここでは私の「ゼロ初級学習者へのレッスン方法」をご紹介します。

ゼロ初級者にどうやって教えたらいいのかわからなくて不安!

という方はぜひ見てみてくださいね。
参考になれば嬉しいです。

ゼロ初級指導の前に準備するもの

ある程度話せる学習者と違い、ゼロ初級の学習者への授業ではゼロ初級専用の授業準備が必要です。ではどんなものが必要なのか、見てみましょう。

ひらがな・カタカナのチャート表

私はまず、文字ひとつひとつを説明する前にざっと50音図の仕組み(母音が5個あって、子音と組み合わさって文字になること)を説明します。この説明は英語や韓国語を使ってしています。

この説明のときに、大きくて見やすい50音図の表を一緒に見せます。
母音は「a・i・u・e・o」ですよ〜。と、子音が5個あることを伝えてから、ひとつひとつの文字の練習に入ります。

ホワイトボード

50音図の構造がだいたい理解できたところで、いよいよひらがなの練習に入ります。例えば今日は「あいうえお」を教えよう!というように、一気に全部教えないで区切って教えています。一度にたくさん詰め込んでも混乱してしまうし、似ている文字も多いですから、学習者は大変だと思います。ゆっくり進めましょう^^

まず「あ」を練習します。
私が実際にホワイトボードに書いているところをリアルタイムで見てもらいます。この時に「日本語は書き順も大切なんですよ〜、だから順番も覚えてね〜」という情報も入れます。

一度だけ書いて見せて、すぐに同じように書ける学習者はほとんどいません。何度かホワイトボードに書いて、学習者も自分のノートに一緒に書いて、それを繰り返します。大丈夫そうだったら次は「い」、その次は「う」のように進めていきます。

「あいうえお」まで終わったところで、すぐに「か行」には進まず、まだまだ「あ行」の練習をします。やっと書くことに慣れたので、次は教師が「う」などランダムで出題し、書いてもらいましょう。

文字カードや絵カード

ひとつひとつの文字の読み書きに慣れてきたら、今度は「あいうえお」で作れる単語を表示します。私はいくつか文字とイラストをスライドで準備しておいて、それを画面シェアします。

例えば、「愛(あい)」「上(うえ)」「青(あお)」「いいえ」など。たった5文字だけでもたくさん単語が作れます。

文字を見せて「何と読みますか?」でもいいですし、教師が音読して「書いてください」でもいいですし、もっと慣れてきたらイラストだけを見せて「これは何でしょう?」とクイズを出すのもいいですね。

「あ行」が終わったら「か行」に進みます。
学習者によって進み具合は全然違いますが、1時間のレッスンで平均して10文字くらいは覚えてくれています!

ゼロ初級指導に英語は必要?

これについては様々な意見がありますし、先生によっても教え方が違いますから何とも言えませんが、前回のブログでも書いたように、私の意見では「できるにこしたことはない!」です。英語ができなくても教えることはできますが、やはり日本語が1つもわからないゼロ初級者さんに対しては英語を適宜使った方が理解度が早い気がします。そして学習者の疑問にも明確に答えることができます。

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ちなみに私は韓国人の初級学習者に対しては韓国語の間接法で、それ以外の学習者に対しては英語の間接法で教えています。しかし、ゼロ初級を脱した学習者に対しては、なるべく日本語だけで授業を進めるように心がけています。

その方が「日本語で日本語を考える力」がつきますし、日本語に慣れることで上達も早いと考えるからです。

まとめ

ゼロ初級の学習者への授業で準備すべき特に重要なものはこちら!

  1. ひらがな/カタカナのチャート表
  2. ホワイトボード
  3. 文字カードと絵カード

特にホワイトボードは、実際に書いている様子や書き順を説明するときにとても役に立ちます。学習者の間違いを訂正するときにも、どこが違うのかを書きながら説明できますから、学習者にとってもわかりやすいですよね。

③の文字カードと絵カードは、カードそのものでなくても、オンラインでレッスンをしている先生であればスライドやパワーポイントなどの「データ」でももちろん大丈夫です。カードは重いですから、私はすべてデータ上に準備しています。

ゼロ初級者への授業は、慣れないうちは緊張しますよね。初めて日本語を学ぶ学習者は目がキラキラしていて本当に教え甲斐がありますよ。楽しんで勉強してくれているのが伝わってきますから、こちらも嬉しくなります^^

ABOUT ME
Rin
日本語教師養成講座420h修了。ワーホリで韓国に1年間滞在。帰国後、航空会社に勤務するも2020年コロナによる失業を経験。失業を機に夢だった日本語教師になることを決意。未経験から個人事業主になり完全フリーランスとして日本語を教えています。1年目でトータル1000レッスン達成。フリーランス日本語教師を目指している人に向けての有益な情報や、フリーランスの働き方について発信しています。