フリーランスとしてオンラインで教え始めるときに、まずこの疑問を思い浮かべるのではないでしょうか。
学校で教える場合は、その学校のカリキュラムがあるのでそれに従ってレッスン進度を決めますが、フリーランスの場合はすべて自由です。
この「自由」っていうのが不安にさせるよね〜。
他の人たちは1課にどのくらい時間をかけているのか、私もすごく気になって調べまくったものです。
実際あまり情報は出てこなくて、自己流のスピードで教え始めたのですが、同じような疑問を持っている人に向けて記事を書こうと思います!
他の先生の授業を見る機会も全然ないし、私の授業はこれでいいのか・・・!?って不安になるんだよね。
1課の想定学習時間とは
ここでは私が普段使用している「みんなの日本語」について話していきたいと思います。
「みんなの日本語」の出版社である3Aネットワークさんによると、1課ごとの学習時間は4〜6時間を想定しているそうです。
今オンラインで教えている先生たちは、これを聞いて「長い」と思いましたか?「短い」と思いましたか?
私は「まぁそんなもんかな」と感じました。が、いや待てよと。
「いろいろなレベルの学生が混ざっている教室で4、5時間ぽっちですべて終わらせるのは大変じゃないか!」と思いました。
そうなんですよね。
学校の教室で複数の学習者に教えるのと、オンラインでマンツーマンで教えるのとは全然別物なんです。
「想定学習時間」が書かれている教材も多いですが、フリーランスかつオンラインで教えている場合は、そこまで時間は気にしなくていいのではないかと私は思います。
マンツーマンで1課にかかる時間
結論から言うと、生徒によって全然違うので明確には言えません。
私が現在教えている生徒さんを例にあげて、どのくらいの時間をかけて教えているのかをご紹介しますね。「一番時間をかけている生徒さん」と「一番時間がかからない生徒さん」の2名を例にあげます。
フリーランスのいいところは「いつまでにこの課を終わらせなければならない」というデッドラインがないことです。ごく稀に「いつまでに終わりたい」と要望してくる学習者もいますが、そういったケースは珍しいです。
アメリカのDさんの場合
Dさんはゼロ初級からスタートし、一緒にひらがなとカタカナから勉強をしました。
Dさんが1課にかける時間はだいたい4〜5時間です。
Dさんの特徴は・・・
- レッスン時間外に復習や予習はあまりしない
- 毎レッスンの初めにじっくり前回の復習をする
- 復習をしないので、既習文法を忘れがち
私の感覚からするとマンツーマンの授業で1課4〜5時間は結構時間をかけている方だと思います。でもDさんは特にリミットを設けていなく、ゆっくり趣味で日本語を勉強している人なので、時間を気にせずに授業を進めています。
イギリスのJさんの場合
JさんもDさんと同じくゼロ初級からのスタートで、最初はひらがなとカタカナも読めませんでした。
Jさんが1課にかける時間はだいたい2〜3時間です。
Jさんの特徴は・・・
- 語学のセンスがあるのか理解がとても早く記憶力がいい
- 復習もしているが、そもそも記憶力がいいのですぐに思い出す
- 読むスピードが他の学習者に比べて早い
かなり頭のいい学習者で授業がサクサク進んでしまうので、1時間のレッスンの進度がとても早くて最初は不安になりました。
通常1課4〜6時間を想定して作られている教科書なのに、2時間とかで終わっちゃうんですけど!?私の教え方が変!?と思い、もっとじっくりゆっくりやって時間をかけようともしました。
でも、そんなことする必要はないんですよね。
せっかくのマンツーマンの授業ですから、生徒さんが理解しているならどんどん先に進んでしまって問題ありません。
生徒さんにも「Jさんはとても理解が速いから進むスピードも速くなるんだけど大丈夫?もっとゆっくりやる?」と確認したこともありますが「今のスピードがいいです!」と言われたので、そのままぐんぐん進んで、日本語もめきめき上達しています。
まとめ:1課にかける時間は気にする必要なし
いかがでしたか?
今回あげた例では、Dさんが1課の学習を終える頃にはJさんは2課が終了しています。人によってレッスンスピードはさまざまですから、他の先生の進度はまったく参考になりません。学習者に合わせて適切な授業を行えばそれでいいのです。
不安だったら「このスピードで大丈夫?」と学習者に確認すればいいし、「この生徒さんはこの文法が苦手そうだな」と思ったらじっくりたっぷり時間をかければいいだけのことです。
他の先生は◯時間で1課を終わらせている、なんて気にせずに自分のオリジナルのレッスンをして生徒さんに満足してもらいましょう^^