みなさんはフリートークの授業が好きですか?会話好きの生徒さんと話すととても楽しくて時間があっという間に経ってしまうと思います。ただ、全員が「おしゃべり好き」ではありませんよね。
1度でも会話が続かない授業を経験してしまうと、トラウマになってしまい「あ〜今日の◯◯さんとのレッスン、嫌だな〜。ちゃんと会話ができるかな〜。」という思考になってしまいます。それはマズイですよね!きちんと対処できるようになりましょう。
この記事を読めば、
- なぜ会話が続かないのか
- 会話が続かないときどうすればいいのか
を知ることができます。
自分のレッスンを見直す意味も込めてぜひ読んでみてくださいね^^
会話が続かない原因は?
では、どうして会話が続かないのか考えてみましょう。
その1:学習者のレベルと会話内容が合っていない
初級レベルの学習者に、とても難しい内容の質問をしても、会話にならないのは当たり前ですよね。質問の内容が理解できなければ、答えることもできません。
では、逆はどうでしょうか。中級レベル以上の学習者にとても簡単な質問をしたところで、学習者のレベルアップにはなかなか繋がりにくいです。時々、頭のいい生徒さんは、こちらが1つ質問をすると何通りにも話を膨らませて自ら難しい話題に持っていくことができますが、本当に稀です。
学習者のレベルをしっかり確認して、そのレベルもしくは少し上のレベルの会話ができるように、教師は仕向けなければなりません。
その2:クローズド・クエスチョンばかりしている
オープン・クエスチョンとクローズド・クエスチョンという言葉を聞いたことがありますか?
◆オープン・クエスチョン・・・回答者の回答範囲に制限を持たせないで、自由に回答してもらうための質問のこと。
◆クローズド・クエスチョン・・・「Yes/No」という形での回答を求める質問のこと。
例えば、「朝ごはんを食べましたか。」「おいしかったですか。」などの質問はクローズド・クエスチョンです。学習者の回答は「はい」の一言で終わってしまいますね。もちろんクローズド・クエスチョンも会話の中では必要ですが、多用しすぎると学習者は「楽しくないな」と感じるはずです。また、連続してクローズド・クエスチョンをしてしまうと、何だか「尋問」しているような雰囲気に・・・(笑)
ただ友達と話すように会話をすればいい、というものではなく、教師は会話を「コントロール」しなければならないのです。
ただ会話をすればいいっていうわけでもないんだね!
その3:単純に会話内容がつまらない
スポーツに興味がない人に、延々と野球やサッカーの話をしてもワケがわかりませんよね。全く楽しくありません。
それから、これは私が学習者としてレッスンを受けた時の経験談ですが、初回レッスンで「今までの学習歴」を延々と聞かれて、それでレッスンが終わってしまったことがあります。つまらなかったし、そのような質問はどの先生も毎回聞いてくるので飽き飽きとしてしまいました。
ですから、私は学習者のレッスン履歴を見て他の先生のレッスンを複数受けているような生徒さんの場合は、あまり長々と日本語学習歴を聞きません。ただ、レベルを知らなければなりませんから、レッスン前にメッセージを送って質問します。実際のレッスンでは、趣味や好きなこと、「日本に来たことはある?」など、もっと楽しい話題をしながら、詳しいレベルを探るようにしています。
教師も学習者の立場になってみることはとっても重要!
会話が続かない原因の改善策
その1:学習者のニーズをしっかり確認する
レベルを確認するのはもちろんのことですが、学習者がどんな授業をしたいのか聞くことが重要です。日常会話や世間話がしたいのか、もっと専門的な話がしたいのか、「会話」ではなく「討論」がしたいのか、一言に「フリートークレッスン」と言っても会話の種類はさまざまです。
フリートークって簡単そうに見えて実は難しい!!
レッスン内容の1つに「ニュースを読んでからそれについて話し合う」というスタイルもありますが、これも要注意。学習者は会話の授業を申し込んで来ているわけですから、「読む」ことについては求めていない可能性もあります。授業時間内はまるまる会話だけをしたい!という人もいますから、そこは学習者のニーズに合わせましょう。
ちなみに、私はそのような学習者にはニュースを読ませることはせず「最近このようなニュースがありましたが、知っていますか?」というように口頭でニュースについて触れ、そのまま会話をする流れにしています。
その2:オープン・クエスチョンを活用する
「はい/いいえ」で終わってしまうようなクローズド・クエスチョンではなく、オープン・クエスチョンで学習者に自由に話してもらいましょう。その流れで、教師は学習者の回答をさらに深堀りして、別の質問に繋げていきます。会話をしている中で、逆に学習者の方から教師に質問をしてくれたら、会話が盛り上がっている証拠ですね。
一方通行ではなく、お互い質問をしたり回答をしたり、そんな会話が理想的です。
その3:学習者の性格を考慮して会話内容を考える
盛り上がりそうなテーマなら何でもOK!というわけでもありません。学習者の好きなこと・嫌いなことを確認して、それからテーマ選びをしましょう。好きなことならずっと話していられる!という人も少なくないはず。
ですから、初回のレッスンでは「趣味の話」「休みの日はどうやって過ごしているか」「学生時代はどんな学生だったか」など、その人の性格がわかるような話題にした方がいいですね。
それから、例えば学習者の趣味が「アメフト」だった場合、教師がアメフトについて全くの無知だと質問内容もトンチンカンなことになりかねませんから、ある程度はアメフトについて知っておく、というのも大切だと思います。教師側が「アメフトについて詳しくないので、教えてください」というスタンスで学習者にいろいろと聞くのもいいですが、基本知識ぐらいは頭に入れておきたいです。そうすれば失礼な質問をしなくても済みますしね!
まとめ:フリートークで会話が続かない時の対処法
そもそも会話が続かない原因は・・・?
- 学習者のレベルと会話内容が合っていない
- クローズド・クエスチョンばかりしている
- 単純に会話内容がつまらない
- 学習者のニーズをしっかり確認する
- オープン・クエスチョンを活用する
- 学習者の性格を考慮して会話内容を考える
いかがでしたか?すぐに始められることばかりですから「会話が続かない」「盛り上がらない」と悩んでいる方は次のレッスンから実践してみてください!
最後までお読みいただきありがとうございました♡